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ニューヨーク、医療現場からの訴え 

 

 私は、4月の上旬ごろに、ニューヨークの医療現場の凄惨さを告白した女性の話が

忘れられません。また、忘れてはならないと思っています。その女性は、次のように

訴えていました。
 昨日までは元気だった患者さんが、翌日にはICUに入らなければならないほどに

重症になって、どんどん人が死んでいく。死ぬ人が多すぎて遺体の処理が追いつかない、と。
 これを聞いた時、私はゾッとしました。正直なところ、私はそれまでコロナが恐ろしいものだとは考えていなかったからです。むしろ、風邪の一種でそのうち収まるだろうとすら考えていました。しかし、この告白映像を見て、自分の考えがいかに甘かったのかを気付かされました。
 世間の反応も似たようなものだったのかもしれません。ここまでの感染拡大になると考えている人は少なかったように思えます。
 ここからわかるのは、自分も含め、人は何かしらの失敗や痛みがないと迅速な対応はできないということです。自分達に都合の悪いことは信じたくないと考えるのが、人の特徴です。こればかりは、どうしようもないのだろうと思います。
 だからこそ私たちは、今回のコロナ対応で失敗し、多くの犠牲者が出るほどまでになってしまったことを忘れるべきではありません。今回のショッキングな映像は、このコロナウイルスが過ぎ去った後でも、コロナ騒動のことを思い出させてくれるでしょう。
 今回の騒動のようなことが再び起きた時に迅速な対応を取れるよう、私は、この記憶を大事にしたいです。

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